三月から始まった彼女とのワークショップ。コロナの影響で二か月の間、休講になっていました。京都府に緊急事態宣言の解除が発表されたので昨日、再開。シャイな小学四年生は私との空気感を取り戻すのに暫くかかっていましたが、そこは「絵を描く」ということの強みで、あっという間にいつもの笑顔が戻りました。
彼女の受講動機は「自分の豆本が作りたい」というものでした。お母さんから、この子に出来ますでしょうか?との質問。元々私は、出来ないこと、やったことのないことでも、やりたいと思ったら、やりながら体得していく性分。経験という貯金が無くてもトライ!なんとかなります。いや、なんとしてでも彼女の希望は叶えます。そうして僕らの、あてどない旅は始まりました。
筆を使って和紙に墨で描く。その経験はないとのこと。まずはそのことに慣れることから始めました。戸惑う小学少女をなんとか、この世界に導きたい。まずは好きに描いてもらいました。少し慣れてきた頃に自粛要請。未来ある子供を危険に晒すわけにはいきません。そして二か月のブランク。しかし、心配をよそに彼女に蒔いた種は生きていました。一つの秘訣を伝授。そして反復。きっと自分でも色々試していたのでしょう。いくつかのタッチが生まれ、一番のお気に入り選び、仕上げました。これなら豆本はきっと出来上がることと思いました。気ばかり焦っても仕方ありませんが、その豆本が目に浮かびだしました。
早く、マスクなんか外して描ける日が戻ってきて欲しい。切に思います。